僕が注文したのはハンバーガーとホットコーヒー。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
お金を払ったあと、車の中で食べようと袋を開けると、そこにはポテトがプ
ラスされて入っている。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
すぐにピンと来た。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
ハンバーガーとコーヒーを単品で買うよりも、セット価格の方が安いから、
気を利かせてお店の人がそうしてくれたんだろう。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
でもね。でもね。ポテトは食べたくなかったの。ポテトは食べたくなかったの。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
セット価格より高いのも知ってた。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
それでも食べたくないものを食べるより、また、残して捨ててしまうより、
あえて損する事を選んだの。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
お得感で商売する事も必要なのは分かる。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
でもそのお得感。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
企業にとって、お客さんにとってのお得感に加えて、地球とか環境とかにと
ってのお得感っていうのも考えればいいのになぁ。でもね。ポテトは食べたくなかったの。
そう思った。でもね。ポテトは食べたくなかったの。

2005年5月25日 櫻井和寿